子供の予防接種について
子どもには、予防接種を何種類も受けなさせなくてはならない。
予防接種とは、ワクチンを接種して、免疫を作ることによって病気に対する抵抗力をつける作業で、成長過程でたいていかかる病気の発病を予防したり、症状を軽くしたりする方法だ。
子どもというのは、生後8〜12ヶ月ごろまでに、生まれてくる際に持っていた病気の抵抗力が自然と失われていくので、これは大事だ。
さて予防接種には、BCG・三種混合(DPTワクチン)・ポリオ・麻疹、風疹(MRワクチン)・インフルエンザワクチンなどがある。
ワクチンとは、予防接種に使用する薬液のことをいう。種類としては、
生ワクチン・不活化ワクチン・トキソイドの3つの種類がある。
生ワクチンとは、生きた病原体の弱めたものを接種し、体の中で増やして免疫をつけるもの。不活化ワクチンとは、免疫を作るのに必要な成分のみを病原体から取り出し、毒性をなくしたものを接種して免疫をつくる。
そして3つ目のトキソイドとは、細菌が産出する毒素だけを取り出し、毒性を弱めたものを接種して免疫をつくるものだ。
BCG・ポリオ・麻疹、風疹・水痘(水ぼうそう)は生ワクチンを使用する。
三種混合(DPTワクチン)・インフルエンザは、不活化ワクチンになる。
これはまあ、覚えておく必要はないだろうけど。
予防接種の種類と時期
子どもの予防接種を受ける時期は法律で決まっている。
BCGは、接種回数は一回ですが、生後6ヶ月未満に受けなければならない。BCGとは、牛型結核菌を弱めたワクチンのことを言う。
子どもが結核に感染してしまうと、粟粒結核・結核性髄膜炎になり、重い後遺症を残してしまうことがあるので、その結核を予防するワクチンだ。
ポリオは、生後3ヶ月〜18ヶ月までに、6週間以上の間隔で2回接種する。集団接種で、春と秋の二回行う地域が多いようだ。
ポリオというのは、小児マヒと呼ばれる病気のことだが、ポリオウィルスというのは、人から人へ感染する。そしてほとんどの子どもは症状が出ないが、症状が出た場合、ウィルスが血液を仲介して脳や脊髄へ感染し、麻痺を起こすことがあるのだ。
DPTは、生後3ヶ月から90ヶ月未満、3〜8週間隔で3回接種。3回接種を受けてから1年後に追加でもう一回接種をするので、計4回になる。
DPTとは、三種混合ワクチンのこと。ジフテリア・百日せき・破傷風の三種類をDPTと略したものだ。
ジフテリアは感染すると、高熱・喉の痛み・犬が吠えるような咳などの症状がでる。百日せきとは、咳がひどく、連続的にせき込むような症状がでる。
破傷風は、軽い傷が感染の原因になる場合もある。痙攣や口があかなくなったりする症状があらわれ、処置が遅くなれば生命にかかわってしまうのだ。
子どもが感染する前に、早い段階で予防接種することをお勧めする。
予防接種の副作用(副反応)
予防接種後の副反応には、親が注意しながら子どもの様子を伺うことが大事だ。
まずBCGの副反応は、接種日から3〜4週間後に接種した部分が赤くなり、膿が出たりする。これは、異常反応ではなく、BCGをしたことによって免疫がつくられている証拠です。
接種した部分の脇の下のリンパ節が腫れる子どももいるが、様子を見てかまわないようだ。
いつもと変わらない子育ての中で、部位が赤くなったり、リンパ節の腫れが1ヶ月たっても治まらないようなら医師の診断を受けてください。
ポリオでの副反応は、ほとんどの現れない。ですが、約500万人に1人の割合で接種から15日後に体内で増えたウィルスが、脳や脊髄に達してしまう場合もある。
接種後約3週間くらいは、ウィルスが便中に排出されるので、オムツ変えをしたら手をよく洗うようにしましょう。
DPTワクチンは、副反応の少ないワクチンだ。
接種部位が赤くなり、しこりが出てきたり腫れたりしますが、免疫がつくられたために起こる現象。しこりは、特に何もしなくても小さくなっていくので放置してかまわない。
敏感な子どもだと上腕が腫れることもあるが、湿布などで冷やしてあげればいい。
ただし接種後、機嫌が悪い状態が続いたり腫れが目立つときは、医師の診断を受けさせよう。
最後に、予防接種を受けた当日は、湯船には入らず、シャワーで済ませる。激しい運動もよくないから、接種した当日は家でゆっくり過ごさせた方が良い。
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